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執筆者の写真ABAセラピスト研究会

ABAに関わるすべての方へ 〜体罰に依存しない介入のために〜

更新日:6月20日

お世話になっております。

NPO法人さるくの事件をご存じでしょうか?

https://news.yahoo.co.jp/articles/a5975f7887f96566ad108045ecd51f359e0fa8c0


容疑者はABAを謳い行動障害がある方へ虐待を正当化して実施していた、と理解しています。

報道された内容を見る限り、本事件において、ABAの基本である「弱化を使用する前に、強化に基づく介入を行う」「機能的に同等な行動を同時に教える(機能的コミュニケーショントレーニング) 」「クライアントにとって最も制限の少ない介入を検討する」などが十分に行われていたかどうか、疑問を持たざる得ません。


ABAセラピスト研究会が認定する「認定ABAセラピスト」資格取得おいては、その資格取得に際して倫理を必須項目としています。なぜ体罰はいけないのか?体罰のかわりにABAではどのようなアプローチができるのか?支援者がその介入計画を立てる上での指針が倫理規範としてまとめられています。


●ABAセラピスト研究会 倫理規範

4.7 弱化の取り扱い

4.8 制限付き介入

https://www.togetheraba.jp/post/ethicalcodeofconduct


●日本行動分析学会「体罰」に反対する声明(倫理課題の参考文献として提供)

https://j-aba.jp/data/seimei2014.pdf



体罰は倫理的・法律的に禁止されているだけでなく長期的にみると悪影響が出るとされており、本事件は到底許されるものではありません。しかし一方で容疑者は一部の保護者の方からは信頼され、頼られていたようでもあります。それは本当に支援が必要な人に公的な福祉が行き届いていない、福祉として提供されているものが解決法として機能していないという障害児者を取り巻く社会の現実を写しているとも言えます。


ABAセラピスト研究会/ABAスクールTogetherは、日本にエビデンスに基づく療育が根付くよう、支援者が十分にトレーニングを機会を得られる環境を整えるよう、引き続き努力して参ります。

末筆になりましたが、被害に遭われました方々の一日も早い回復をお祈りいたします。


ABAセラピスト研究会/ABAスクールTogether

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